ここ最近デカフェ(カフェインレスコーヒー)についてのお問い合わせが多く、MUIの店舗でもデカフェコーヒーを飲む方がさらに増えてきた印象です。
メキシコから「本当にデカフェ?」と疑うほど、めちゃくちゃおいしいデカフェが入荷したこともあり、
いろいろ思うところもあったので、MUIとしての見解を改めてまとめてみることにしました。
デカフェのコーヒーを探している方に話を聞いてみると、
一日に何杯もコーヒーを飲んでいるけど、カフェインの摂りすぎが気になる
妊娠中・授乳中なのでカフェインを控えたい。でもコーヒーは飲みたい
身体がカフェインに対して過敏に反応するようになってしまった
コーヒーが大好きなので時間を気にせず飲みたい
など、健康への配慮を理由にあげる方が多いように感じます。
以前はこういう状況下にある方たちには
”コーヒーを飲むのを我慢する”
という選択肢しかありませんでした。
そう考えてみると「カフェイン摂取量を抑えつつ、コーヒーを楽しめる」という選択肢を作ってくれたデカフェの存在意義は結構大きいんじゃないかと思います。
でも、こういった方たちが必ずと言っていいほど発する一言があるんです。
それは、
「おいしいと思えるデカフェに出会えたことがなくて…」という嘆きの言葉。
香りがない。味が薄い。物足りない。
おいしいデカフェに出会えない理由
僕自身、デカフェを飲んでがっかりした経験は一度や二度ではありません。
なぜ「おいしいデカフェ」にはなかなか出会えないのか。
その理由は、以下の2つが上げられます。
1 デカフェ処理によって、香りや旨味が損なわれる
カフェインの除去技術にはいくつかありますが、どんな方法をとったとしても”カフェインだけ”を除去できるわけではありません。
飲んだ時に「旨味」や「香り」を感じさせる成分も一緒に抜けてしまうため、処理前と比べて風味が劣化するのは避けられません。
2 低品質の生豆を原料にしている
実は世界中で栽培されるコーヒー豆は、高品質とは言えないものが圧倒的大多数。近年、高品質なコーヒーを作ろうという動きが各所でみられますが、割合にすれば微々たるもの。
高品質が5:並~低品質が95 くらいとも言われています。ただでさえカフェインレス処理によって風味が損なわれるのに、そもそも原材料の品質が良くなかったとしたら…
おいしくなるわけがありませんよね。
「じゃあ、カフェインを控えたいなら美味しくないコーヒーで我慢しなきゃいけないの…?」と感じた方もいるかもしれません。
そんなあなたにこそ、MUIのデカフェを試していただきたい!
MUIのデカフェは、「おいしくないデカフェ」とは真逆の考え方。
「いい豆をカフェインレスにするなんてもったいない!」から
「いい材料を使って、美味しいカフェインレスを作ろう!」に
発想を転換し、風味の損失を極力抑えられる手法を選んでデカフェ処理をしています。(デカフェ処理についてはおいしいデカフェの条件参照)
もの凄くざっくりとグラフにするとこんな感じでしょうか。
「処理前のコーヒーと全く同じ」とは言えませんが、MUIのデカフェは誰が飲んでも「おいしいコーヒー」と感じる仕上がりです。
ちなみに、風味が損なわれる分、よりコーヒー感をしっかり感じられる「深煎り」の方がおすすめ。ブラックでも十分美味しいですし、カフェオレにすれば、カフェインレスだとはまず分かりません。
(常連さんが家族にデカフェのカフェオレを出したら、全く気づかずに飲んでいたそうです)
そして、今この記事を読んでいるあなた、ラッキーですよ。
ちょうど今取り扱っているデカフェ、メキシコ「トリウンフォ・ヴェルデ」が、文句なしに過去イチおいしい!!!
おいしいデカフェの条件はふたつ
2 その品質をいかに損なわないか 1については、通常のコーヒーと全く同じでコーヒーのおいしさは生豆の品質に依存します。
2については、デカフェ処理の際の品質劣化だけでなく、輸送時の劣化を防ぐためには産地からデカフェ処理施設までの距離が重要です。
MUIのデカフェは以前より化学薬品ではなく水だけで処理するウォータープロセスを採用していて、現状選択肢としては処理施設がカナダかメキシコに限られます。
カナダではコーヒーは生産できないので採れたてのコーヒー豆を近距離の工場で処理できるのは、メキシコ一択。
今回、メキシコの高品質なトリウンフォ・ヴェルデ組合のコーヒーと出会い、処理もメキシコのDescamex社へ依頼しました。
これまでのデカフェよりも特有の香りが少なく、コク深く素晴らしい美味しさを実現しています。
「デカフェはおいしくない」と諦めていた方にぜひ試していただきたい一杯。
新たなデカフェの魅力をお楽しみください!