コーヒーの話し

【入荷】コスタリカ史上最高品質『ドン・ホセ農地産』珈琲豆

さて、遅れていたコスタリカがやっと入荷しました。
しかもいきなりの真打登場!

2年ぶり2度目の入荷の『ドン・ホセ農地』です。

(PC)https://www.mui-motosumi.co.jp/SHOP/103024/111746/list.html
(スマホ)https://www.mui-motosumi.co.jp/smp/list.php?type=class&scat=111746

 

 

中米一の偉大な産地だと確信している『レオン・コルテス』(※1)に位置し、
最初期に設立されたマイクロミル(※2)のひとつ
『ブルマス・デル・スルキ』が所有する農地です。

 

その作り手との出会いをつらつらと書きますが
読まなくても全然問題ありませんが
お時間のある方は是非お読みください。

 

実は個人的に『ブルマス・デル・スルキ』のコーヒーに
あまり良い印象はありませんでした。

はじめて扱ったのは堀口珈琲で働き始めて数年の2006年か2007年。

コスタリカの凄い作り手の新しく開発されたハニー精製(※3)のコーヒーが入荷する、と。

 

その頃はまだマイクロミルなんてほとんどありませんでしたが
『ラ・ラグーナ農園』などコスタリカの素晴らしいコーヒーを扱った経験はあったので
かなり期待してたんです。

堀口珈琲専用ブランドとして『ヴィーノ・デ・アラビア』と言うブランド名まで
付いていたそのコーヒーを焙煎していざ飲んでみると

 

「…? 全然美味しくない。と言うかこれといった個性もなく、ものすごく普通だなぁ…。」

その時の感覚は今でも覚えています。

焙煎のスキルは今とは比べ物にならないくらい未熟でしたが、
そんな問題ではなくまったく魅力を感じられませんでした。

その後も色々なところでこの作り手のコーヒーは見かけましたが
どこで飲んでもやっぱりピンと来ない。

そうこうしているうちにコスタリカに素晴らしい作り手が次から次へと出て来て
すっかり忘れてしまいました。

堀口珈琲でも『ヴィーノ・デ・アラビア』以来扱った事は無かったと思います。

 

で、時は流れて2017年。
『ブルマス・デル・スルキ』オーナーのファン・ラモンさんが
「良いコーヒーを作りたい!」と新しい農地を取得して
初収穫に漕ぎつけたよ、と言うコーヒーが入荷しました。

それが『ドン・ホセ農地』です。

 

良い印象を持っていない作り手ではありましたが

・他の生産者がチャレンジしていない超高標高での生産を意識した農地選定。
・ハニー精製は標高が低く、個性の乏しいコーヒーに対して精製で味付けをするという考えで開発。
高標高で個性的なコーヒーにハニー精製は不要。かえって個性を損なう場合も。

というファン・ラモンさんの考えを知り、
もしかしたらすごく良いコーヒーなのかも…と購入したのが1ケース23kg。

 

いざ焙煎してみたらこれがとんでもなく美味しい!

ファン・ラモンさん今までごめん、そしてありがとう!!!
と、この素晴らしいコーヒーを生み出してくれたことに、
ただただ感謝したのを覚えています。

 

昨年は入荷がありませんでしたが2年ぶりに待望の入荷。
1ケースしか買えず数日で完売してしまった2年前と違い、
今年はしっかりと数を抑えました!

 

価格は高いですが、逆にコスタリカ史上最高とも言えるコーヒーがこの価格で体験出来るのは
その価値を考えると安いと言えると思います。
ぜひ体験してみてください。

 

そしてコスタリカのまた別の地域『チリポ』からおなじみ
『エル・イゲロン農地』のコーヒーも入荷しています。
ナッツ系の印象のオーソドックスなコスタリカに比べると
華やかさやほどよい果実感が特徴です。

こちらもあわせてどうぞ!

 

※1
標高が高く厳しい環境のためコーヒー栽培は無理とまで言われていた(いる)産地。
他に『ジャサル農地』など。

※2
それまでコーヒーチェリー(さくらんぼみたいな実がなり、その中の種がコーヒー豆になる。)
を収穫し大手に販売していた小規模生産者が
自前のミル(精製設備)を備え、精製まで一貫して管理し、
高品質なコーヒー生豆を作り高い価格で売ろうという考えで生まれた。

※3
コーヒーチェリーの果肉を取ると種の周りにはぬめり(ミューシレージ)がある。
そのぬめりを残して精製する事でコーヒー生豆に風味付けをする。
ファン・ラモンさんが中心となって開発。

 

次のページ
一覧へ戻る
前のページ