美味しいコーヒーの入れ方『ペーパードリップ編』

僕、大沢が今まで考えて、検証して、分かったことをシェアしたくてまとめました。
長年ご自宅でコーヒーを入れている方はもちろん、これから入れてみようかなと考えている方にも楽しんでいただける内容だと思います。

コーヒーはもっと手軽に楽しめる

家で美味しいコーヒーを楽しめたらちょっと嬉しいですよね。でもコーヒーを淹れるのって「よく分からないけど難しそう」ってイメージありませんか?

実際はどうかと言うとまったくそんな事はありません。
考えてもみてください。僕たちコーヒー豆屋はお客さんにコーヒー豆を買ってもらって商売が成り立っているわけです。入れ方が簡単じゃないと、売り難くて困ってしまいます。でも「Muiでコーヒー豆を買うようになって淹れるのがすごく楽になった。本当に美味しい!」という声もいただき、多くの方に楽しんでもらえていること自体、コーヒーを入れるのが簡単な証拠だと思うんです。

 

 

記事の中で抽出のメカニズムの説明やつっこんだ話もしますが、そんな細かいことはいいから美味しくコーヒーが淹れられるようになればOK!という方は、抽出の解説箇所(ペーパードリップの適切な入れ方)に飛んでください。やり方さえ守ってもらえれば適切な抽出ができるので、詳しく知る必要もありません。難しいことはプロに丸投げして『美味しいコーヒーのある生活』を、今すぐはじめましょう!

なぜペーパードリップか

ちなみにこの記事ではペーパードリップを解説しますが、ペーパードリップ編以外の作成予定はありません。
だって、ペーパードリップってものすごく良い淹れ方なんですよ!まず器具が安価。そして手軽。ペーパーが使い捨てなのもあってネルのように管理の手間がかからない。それでいて、成分が適切に抽出できるという、まさに理想的な淹れ方です。

いろんな器具、抽出方法がありますけど、単純に「美味しいコーヒーを楽しみたい」が目的なんであれば、ペーパードリップだけで十分だと思います。

入れ方よりも大切なもの

素材、気にしてますか?

美味しいコーヒーを飲みたい。
そう思った時に「まずは淹れ方を勉強しなきゃ!」ってなりがちですよね。

でもこれ、誤解と言うか、それよりもはるかに重要なことがあります。入れ方の解説記事ではあるんですけど、それを知らないと『入れ方は習得したけど美味しいコーヒーが飲めない』なんてなりかねません。と言うかたぶんなります。
それじゃ意味がないので、そもそも美味しいコーヒーを飲むために最も重要なものが何かと言うと『コーヒー豆の品質』です。

 

 

美味しいかどうかは素材の質で決まります。入れ方じゃありません。素材(コーヒー豆)が良ければ美味しいコーヒーが飲めるし、良くなければそれなりだったり、今ひとつだったり。入れ方をいくら工夫したって素材なりの味しかしない。コーヒーってそういうものです。

 

お米で考えてみれば、コーヒーは簡単に理解できる

例えばお米で考えてもらうとすごく分かりやすいと思うんですけど、「美味しいお米が食べたいなぁ」って時に「炊き方を習う」と「良いお米を買う」、みなさんどちらを選びますか?

多分「良いお米を買う」を選ぶと思います。コーヒーも同じ。美味しいコーヒーが飲みたかったら、なによりもまず、良いコーヒー豆を手に入れる。それさえ済んでしまえば、美味しいコーヒーは飲めます。もう入れる前に決まっちゃってる。入れ方で変えられるのはコーヒーの濃さ、その程度のものって考えてもらうくらいで良いと思います。

入れ方を『身に付ける』

入れ方は技術?それとも知識?

いろいろ根深い問題なんですけど、これほんとむちゃくちゃ大事なことなんですよ。
コーヒーの入れ方って『練習を重ねて身に付ける技術』のように言われることが多く、そのせいですごく難しいことのように思われてしまっています。ぼくは技術と知識のどっちが大事なの?と聞かれたら知識!と答えます。もう即答です。というか正しい知識さえ身に付ければ(と言うほどのものですらなく)それだけでOK。ただこれを言ってもなかなか信じてもらえない…。

知ればできる

でも、少し考えてみてください。世の中にそういうものって結構ありませんか?
これもまた、お米で例えると分かりやすいんですけど、ごはんを炊くのって難しいですか?簡単ですか?と聞いたら、たぶん「簡単」って答える方が多くて、「知識と技術、どっちが大事ですか?」と聞けば、ほとんどの方が「知識」ってなると思うんです。
だって、「お米を炊けるようになるまで苦労したな~。いや、ほんと大変だった。うんうん。」なんて経験、無いはずなんですよ。
なので、技術がゼロとは言わないけれど、「知っちゃえば簡単にできるでしょ」っていう話だし、普通にお米が炊ける方であれば、良いお米を買って普通に炊けば、すごく美味しく食べられますよね、っていうのは実感されているはず。

コーヒーも全く一緒で、やり方さえ知ってしまえば、あとはそのやり方を守るのか守らないのか。
ただそれだけです。

ペーパードリップの適切な入れ方

3つの数字を守るだけ

さて、いよいよ抽出(ペーパードリップ)の話です。
ポイントは3つ。

「3つの数字を守る」

これだけです。
じゃあその数字はというと…

1.粉の量
2.抽出量
3.抽出時間

この3つです。

 

 

 

 

 

 

 

 

※メジャーカップはkono製が基準。メーカーによって容量は違います。
時間は+1分してもOK。短いよりは長い方がおすすめです。

時間を計る

焙煎度合いによって粉の量を変える理由は別記事で解説するとして最初の2つ、『粉の量』と『抽出量』は皆さん計っていると思います。これが違えば当然濃さが変わってしまいますよね。
でも『抽出時間』を計っている方がびっくりするほど少ない!毎回ブレるなぁと悩んでいるとしたら、それが原因であることがほとんどです。(そうでなければコーヒー豆そのものの問題。)

時間をかければ成分が多く抽出されるし(かけすぎてもダメですよ。)逆にかけなければ、抽出されないというか、薄くなる。コーヒーに限った話じゃなくて、お茶もそうだし出汁もそう。なんだってそうなので、コーヒー も『抽出時間』で『成分の抽出される量≒濃さ』が決まります。なので時間を気にすることがめちゃくちゃ大事です。

とは言え時間を気にしすぎる必要はありません。3分半でも4分でも、多少濃さは変わりますが良いコーヒー豆さえ使っていれば、美味しいコーヒーが出来上がるはず。気楽に入れましょう。

入れたコーヒーが濃かったら

お湯はこまめに、少量ずつ

どのくらいのお湯を注げば、どのくらいの時間で入れられるのか。
はじめは分かりませんよね。でも何回か入れるうちに、すぐにつかめると思います。早くなってしまうという方はお湯を注ぐペースを遅く、逆に時間がかかりすぎている方は早めてください。目盛りの付いているサーバーを使ってもらうとペースを掴みやすいですよ。抽出中はとにかくタイマーと抽出量をこまめにチェック!お湯は下の動画のように少しずつ、こまめに注いでください。それだけで上手く行きます。

 

 

『美味しいコーヒーの』入れ方

ちなみにこの入れ方って『成分がちゃんと抽出される入れ方』なので、良いコーヒー豆を使えば『ちゃんと美味しいコーヒー』になりますし、良くないコーヒー豆を使えば『ちゃんと美味しくないコーヒー』が出来上がります。良くないコーヒー豆の入れ方は別記事で解説しました。興味のある方はそちらもぜひ。

簡単・手軽!完ぺきな理想のコーヒーメーカー

もっと手軽に入れたいという方にはコーヒーメーカーをおすすめします。Muiの卸先のレストラン数軒でも実際に使用しているコーヒーメーカーがとても優秀で、ほぼ完ぺきな状態で抽出してくれて、しかも安価!ほんと、楽で良いですよ。良いコーヒー豆さえ使ってもらえれば幸せなコーヒータイムが楽しめます。

 

お湯を注ぐ範囲

大体500円玉くらいの範囲に注いでもらえればOKです。2杯分、3杯分を入れるっていう時にはもう少し広めに注いでくださいね。
周りまで(ドリッパーのフチ)お湯を注ぐと、粉を通らずに、お湯が外に逃げてしまって、薄くなってしまいます。500円玉くらいの範囲に注いでもらえれば、お湯は自然と広がるので全体にちゃんと行き渡ります。
ただ、外側の方に乾いている粉がある、とか、どうしても(気分的に)まわりにかけたい!という時は、かけてもらっても全く問題なし。多少薄くなるだけです。最初から最後まで周りにかけ続けたら結構薄くなると思いますけど、良いコーヒー豆さえ使っていれば充分に美味しいコーヒーが飲めます。
入れている最中に「周りにちょっとかかっちゃった」って程度なら、なんの心配もいりません。お湯の注ぎ方が丁寧でも雑でも、上手でも下手でも、結果にはほとんど影響ありません。良い豆さえ使えばちゃんと美味しいコーヒーが出来上がります。
あ、お湯の温度は大事ですよ。しっかりと熱いお湯で入れてください。

抽出中に気をつけて欲しいこと

粉からお湯を溢れさせない

先に書いた通り、基本的に抽出中はタイマーを見て、自分のお湯を注ぐペースが早いか遅いか、という事だけ気にしてもらえればいいんですが、もう少し突っ込んだ話をすると『粉からお湯があふれないぐらいのお湯をこまめに注ぐ』っていうのがすごく大事です。口の細いドリップポットを使うのにもここに理由があります。

 

下の動画のようにドリップポットを使っていてもお湯を注ぎ続けたり、口の太いやかんで注ぐと、ドリッパーの中で粉がお湯に浸かった状態になってしまいます。

 

粉が浸ると成分が抽出されない

このひたひたに浸かった状態って『成分が抽出されにくい状態』なんです。

抽出は基本的に『浸透圧』でされるものなので、内と外の濃度差がないと成分が動かない。例えば、キャベツを塩揉みしたら水が出てきます。あれも浸透圧です。塩っていう濃度が高いものをもみ込む事で、外の濃度を薄めようと水が出てくる。抽出の場合は、コーヒーの粉っていう濃度の高いものに対して濃度の低いもの(お湯)をかける事で、成分が溶けていくわけです。
一度に注ぎ過ぎるとドリッパー内で粉がお湯(と言うか薄いコーヒー)に浸かってしまって、濃度差が狭まって抽出の効率がすごく下がってしまいます。結果、時間をかけても抽出が進みません。なので、出来ればお湯の抜けの良いドリッパーを選びましょう。

フレンチプレスのような粉をお湯に浸ける方法の抽出器具を使ってみたという方に「ドリップみたいにうまく味が出ないけどなんでなの?」と質問をされることがあるんですが、それはこういう抽出のメカニズムに原因があります。

注:漬ける入れ方(浸漬式)で入れちゃダメということではなく、構造上成分が出ないのは仕方ありませんという話です。念のため。

粉の粗さ

ちょうどよい粗さに粉を挽くことも重要です。粉の粗さは説明しようがないので、Muiでコーヒー豆をご購入いただいた方には粉の挽き目サンプルをお渡ししています。

それとドリッパーの構造でお湯の抜けの良し悪しが決まってしまうので、出来ればお湯の抜けが良いドリッパーを選びましょう。

時間を計れば大体解決

でもですね、そんな細かい話しは忘れてもらっても、実際に『3,4分かけて1杯分(160cc)を抽出』してもらえれば分かるんですが『粉からお湯があふれないぐらいの量のお湯』をこまめに注がないとその時間で抽出出来ません。なので基本的には時間さえ気にしてもらえれば、自然とちゃんとしたやり方になると思います。

粉で購入した場合には浸ります

ひとつ注意していただきたいのが、いつも粉に挽いたコーヒーを買っている場合。
その場合はお湯を注いでもほとんど膨らまず、粉が目詰まりして、どうしても粉がお湯に浸かった状態になってしまいます。これはどうにもならないので「そういうもの」と割り切って、時間だけ気にして入れるようにしてください。

コーヒーの『蒸らし』

『最初にしっかり蒸らしましょう』ってよく聞きますよね。
でもあれ、蒸らしじゃないんですよ。

例えば、料理番組を見ているとします。「蒸らします」とか「蒸し煮にします」とか「蒸し焼きにします」と言いながら、もし、蓋をしていなかったら。
「あれ?蒸らしてないよね」って思いませんか?
コーヒーを入れる時って蓋をしません。蓋をしなければ蒸気は逃げます。それで蒸らしって…?と思うわけです。

お湯を染み込ませる

必要なのは『蒸らす』じゃなくて『お湯を染み込ませる』こと。粉にお湯がちゃんと染み込んでいないのにお湯をかけてしまえば、薄いコーヒーがどんどん落ちてしまいます。まず、大事なのは粉にお湯をしっかり染み込ませること。染み込んだら抽出スタート、って考えてみてください。

そう考えると見た目で簡単に判断できます。
まずひとつ、ドリッパーを上から見た時に「乾いている粉があるかないか」。乾いた粉があれば当然その部分にはお湯が染み込んでいないのでそこにお湯をかけてあげてください。
そしてもうひとつ、『落ちてきたコーヒーの色』を見れば、全体にしっかりと染み込んだかどうかが分かる。色が薄ければまだ全体に染み込んでいない、濃ければ染み込んだ、って判断ができるわけです。『蒸らし』より分かりやすいですよね。

蒸らしのお湯は何ccで何秒かければいいですか?」と質問されることもありますが、そんな厳密にやる必要はまったくありません。

 

むずかしいことはプロに丸投げ

メカニズムの話等、すこし専門的な部分を交えながら話してきましたが、基本的には『時間を気にする』。これだけで、ちゃんとコーヒーが淹れられます。入れ方以外にもむずかしいなぁと感じるところがあるかも知れませんが、信頼できるコーヒー豆屋さんが見つかれば大抵のことは解決します。
ちなみに僕、ワインと日本酒が好きなんですけど、全然詳しくないんですよ。でも、信頼できる酒屋さんやレストランの方にお任せしているので、いつも美味しいものが楽しめています。信頼できるプロを見つけて、丸投げして、肩の力を抜いてコーヒーを楽しみましょう!もちろん、詳しく知りたいという方は遠慮なくご質問くださいね。

まずは『本当に美味しい(良い)コーヒー』を一度でも体験していただくと、この記事の内容に納得してもらえると思いますし、今までとこれからで、コーヒーに対するイメージがガラッと変わるはず。まずは一度、Muiのコーヒーを試してみてください。無料のオンラインセミナーも受講できます。価格以上の体験をお約束しますよ。

美味しいコーヒーの入れ方『ペーパードリップ編』」への2件のフィードバック

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